I 入門編
  • Lesson1 声の表情
  • Lesson2
    「ありがとうございます」と「申し訳ございません」
  • タスク(第1回)
II 一般知識編
  • Lesson3
    基礎表現(序章)
  • Lesson4
    基礎表現(発信編)
  • Lesson5
    基礎表現(受信編)
  • タスク(第2回)
III 本編
  • Lesson6
    クイックレスポンス
  • Lesson7 言葉を選ぼう
  • Lesson8 傾聴
  • タスク(第3回)
  • Lesson9 ここで差がつく
  • Lesson10
    ストロークという名の魔法
  • Lesson11
    対応力を身につける
  • 修了アセスメント
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  Lesson7 言葉を選ぼう−逆なで系と良い感じ系−


講義
Lesson1で、全く同じ言葉でも声の表情次第で相手が持つ印象は大きく変わることを学んだ。今度は同じ意味であっても、言葉の選び方によって、相手が持つ印象は変わるということを見ていこう。

「逆」と記されているのが悪い例。人の神経を逆なでする神経逆なで系。
「良」と記されているのが、良い感じ系の言葉選びだ。
  1. 問題がある時の言葉の選び方
    何か問題があってそれを伝えるときは、いきなりぶっきらぼうに言わないように注意した方が良い。相手を責めるつもりは無いにしても、その言葉を聞いて相手方が自分を責められていると感じられる可能性のある言葉は使うべきではない。責めている感が人の神経を逆なでする。

    逆:「聞こえないのですが」→ 良「恐れ入りますが、お電話が遠いようなのですが」
    逆:「FAXがまだ来てません」→ 良「FAXがまだ届いてないようなのですが」
    逆:「間違っています」→ 良「間違っているように思われるのですが」

  2. 依頼する時の言葉の選び方
    人にものを依頼するときは、ぶっきらぼうな命令調でない方が良い。本人はそのつもりでなくとも、抑圧的・高圧的な態度だと思われて神経を逆なでする。また、依頼するときは、なるべく「お忙しいところ申し訳ございません」と最初に加えた方が親切。

    逆:「待ってて下さい」→ 良「お待ちいただけますか」
    逆:「早くして下さい」 →良「急いでいただけますか」
    逆:「急ぎでお願いします」→良「すみませんが急ぎでお願いできますか」
    逆:「連絡とれませんか」→ 良「連絡をとりたいのですが」
    逆:「○○して下さい」 →良「○○していただけませんか」

  3. 意志を伝えるときの言葉の選び方
    依頼するときと同様に、意志を伝えるときも、相手の事情や気持ちも考慮しているという言い方にしないと、高圧的・権威的と思われて神経逆なで系になる場合がある。

    逆:「○○します」 →良「○○させて頂きたいのですが」
    逆:「明日の朝九時にお伺いします」→ 良「明日の朝九時はご都合はいかがですか」
    逆:「○○に決定しました」 →良:「○○に決定させていただきたいのですが」
    逆:「○○しました」 →良「○○させて頂いたのですが、よろしかったですか」

  4. 否定・拒否するときの言葉の選び方
    否定・拒否するときは、冷たい、無責任と思われないような言い方を。自分のことを軽視されたと思われると神経逆なで系になってしまう。否定・拒否するときは、最初に「申し訳ございません」を付け加える方がより誠意が伝わる。また、特に声の表情も大切になる場面でもある。

    逆:「できません」 →良「ご希望に添いかねるのですが」
    逆:「わかりません」 →良:「私の方では解りかねるのですが、」


ケーススタディ
「ダイアログ」アイコンをクリックして、逆なで系と良い感じ系の違いを聴き取ろう。会 話の中のどの部分で言葉の選び方の違いがあるかをチェックしよう。